町を歩けば地蔵にあたる
宮津の町(京都府北部)には、お地蔵さんをまつっているところが240箇所余りあります。
城下町として栄えた江戸時代の中ごろからと伝わっています。
その多くは鮮やかに色づけされ、「化粧地蔵」「彩色地蔵」と呼ばれます。
地蔵に彩色する習俗は、京都からつたわったと言われていますが、
特に丹後から若狭にかけては地蔵の全身、後光も描き、極彩色に近い
色付けをするのが特徴です。
たとえば、こんなふうです。
NO.186/吉原
このお地蔵さんは両手の組み方に特徴があり、光背(仏の後光をあらわす)の配色も大胆です。
町内の組ごとに地蔵当番があり、こまめにそうじをして花や水をかえ、
大切にまつっています。
やかんなどに水をくんで、お地蔵さんの祠に通う姿、
通りがかりにそっと手を合わせる姿…。
祖母たち、母たちのしていることを見て、
暮らしのなかに自然に根付いてる習慣です。
毎年8月23日の地蔵盆には、子どもたちや地域の人の手によって、
多くが塗り直されてきました。
最近では、子どもが少ない地域は専門の工房に塗装をお願いするところもあります。
まつる人がいなくなって、お寺に守をお願いするところもあります。
いずれにしても、一体一体表情が異なり、見ていて飽きません。
実は上の地蔵は2014年に塗られたお姿。
2015年にはこんなふうに色づけされました。
そして2016年夏は、このお姿に変わりました。
ぞうりを履いておられますね。
そして20017年夏のお姿がこちらです。
宮津の町を歩いて、たくさんのお地蔵さんに出会ってみてください。
※フェイスブックには「宮津のお地蔵sanpo」ページがあります。